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 2月の料理教室

2月の料理教室

頼りないような寒さの冬から少しずつ春が近づいてきました。

勝手に我が家の春告げ樹と決めているミモザが2月に満開。嬉しいようなさみしいような。

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朝、晩の冷え込みをぼやきつつ、三寒四温を楽しみましょ。

おせちに使って以来冷蔵庫の片隅に鎮座していた唐墨(からすみ)。 使い切らないともったいない、と思いつき贅沢に使用。

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鯛のからすみ和え、ゆり根、ブロッコリー添え

お刺身用の鯛をそぎ切りし、すりおろしたからすみをたっぷり振りました。

冬が旬のゆり根にからすみを振って食べるのもおすすめ。

オリーブオイルをふりかけ、カルパッチョのようにしてもまた美味しい。

からすみの替わりにミモレットもまた楽し。

鮮やかな黄色のからすみ、ブロッコリーの緑、ゆり根の白。目にも春待ちを。

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大根の皮とキクラゲの炒めもの

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大根の料理をすると大量の皮ができます。

その皮を使ってもう一皿。

乾物のキクラゲ、常備しているちりめんじゃこ、少量の生姜があれば、お弁当のおかずにも、酒の肴にもなります。

大根の皮とキクラゲの歯ごたえが楽しい。

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鶏と大根のコラーゲン鍋

鶏の手羽中、砂肝、ささみ。3種の部位を使って塩味の塩味の鍋をつくります。

鍋は昆布と手羽中、砂肝でだしをつくります。

砂肝の取り扱いは初めての方も多く、ドギマギしながら下拵えされた方も。

実際手間もかかりますが、砂肝あってこそのだし汁の美味しさ。 脂肪もカロリーも低く旨みの素の砂肝。 手羽中は手羽先の先端を取り除いているので扱いが簡単。

ささ身は高たんぱく低カロリーとして知られています。

鶏の部位の特徴と使い方を考えましょう。(エッヘン!)

土鍋でだし汁を煮ている間に、大根の下茹でをしてから、土鍋にこの大根を加えて

鍋はほぼ出来上がり。

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ささ身のしゃぶしゃぶ、塩わさび添え

ささ身の筋を取り除き、一口大にそぎ切り。

煮上がった鍋の煮汁にこのささ身を、一切れ入れてしゃぶしゃぶして表面が白っぽくなったら取り出し、塩わさびでいただく。 中心部は半生。ぱさぱさしたささ身とは別物の旨さなり。

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ささ身の後は鍋の具材を召し上がっていただきます。

大根、手羽中、砂肝を器に取り、短く切った芹をのせます。煮汁を張り、柚子胡椒と千切りした柚子の皮が薬味代わり。

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締めは茹でた中華麺。斜め細切りした葱を加えて、完食!

最後は体が芯から温まって、冬というのに窓を開けることになりました。

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ホワイトチョコレートと苺のココナッツマウンテン

2月はヴァレンタイン月間?なので、チョコレートを使ったスウィーツです。

近年多い話題は「娘が配る友チョコを母がつくらなきゃいけない!」

いつの時代もママ!お疲れさま。

簡単で、グルテンフリーなお菓子。

チョコレートの甘さと苺の酸味がナッツの香ばしさとマッチします。


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Christmas 2019

12月はクリスマスのための食卓を提案しました。

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白い生地にフリンジをあしらったクロスで気分はもうクリスマス。

今年は色味を抑えて、静かな大人のテーブルに。

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カリフラワーのムース

カクテルグラスに前菜を盛りました。

グラスの底に蟹肉を入れディルを散らし、カリフラワーのムースを流し、冷蔵庫で冷やします。 供する前にポワブルローゼとオリーブオイルを流します。

プレートに添えた袋にはグリッシーニと全粒粉のクラッカーを入れて麻紐で巻き留めました。

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ほうれん草と牡蠣のグラタン、タラモサラダ

おひとりサイズの小さな器に、オードブル2品をそれぞれ盛って。 タラモサラダはクラッカーにのせても。 ゆっくりオシャベリの華を咲かせましょう。

そして、メインはクリスマスらしい一皿に。

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主菜の中身。ちょっといいお肉を使ったので、パチリ。(笑)

牛肉+フォアグラムース(市販品)+デュクセルソース(自家製)。

パイ生地を丸くカットしてこの具材を包み、オーブンで焼き上げました。

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牛肉のパイ包み、赤ワインソース添え

手間はかかりますが、こんなクリスマスがあってもいいのでは。。。

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切り分けると、肉とキノコの香りが立ち上がってきます。 デュクセルソース!いい仕事してくれます。

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根菜チップス入りグリーンサラダ、バルサミコドレッシング

肉料理にはグリーンサラダを添えて。 最近お気に入りの『根菜チップス』をクルトンのように使って大好評。

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ケーキスタンドはクリスマスのためにある?

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レッドベリーのホワイトチョコレートケーキ

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ラズベリーを混ぜ込んだバターケーキ生地にホワイトチョコレートを流し、ストロベリーをトッピング。 ラズベリーもストロベリーも赤いベリーなので、白いチョコレートでコートして、緑のセルフィーユを飾り、クリスマスカラーに仕立てました。

添えた紅茶はラズベリーティー。

「おなか一杯!」と言いつつ、完食率高し!

本年も、教室に参加いただいた皆様、感謝申し上げます。

来年もよろしくお願いいたします。


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11月の料理教室

ハロウィーンが終わったのに、我が教室では11月は南瓜祭り。

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松山市内のJA直売所で見つけた紅栗かぼちゃ。

一般的な緑色の表皮の南瓜が霞んでしまう鮮やかなオレンジ色で食卓の主役となりました。

今月はちょっと中華のテイストも加わった和食です。

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小松菜とブロッコリーの海苔和え

茹でた小松菜とブロッコリーにちりめんじゃこを加え、醤油、かぼすの果汁で和え、

最後に焼き海苔をちぎって加えたもの。

とても単純だけど、栄養のバランスも良く、どんなおかずとの相性もよさそう。

食事のスタートにこんな野菜をたっぷりとると、揚げ物を食べる言い訳ができそう?

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秋刀魚の香味揚げ

秋が深まり、秋刀魚もようやく脂がのってきました。

花椒(中国山椒)と生姜を効かせた漬け汁に筒切りした秋刀魚を浸け込んでから、粉をつけて揚げます。

白髪葱と同じ長さの千切りにしたセロリと三つ葉をたっぷり添えて、黄菊の花びらを散らせば秋らしい一皿に。

花椒(ホワジャウ)は麻婆豆腐の辛味の素ですが、この漬け汁は割とマイルドな辛味で、青魚の旨味と合うと思っています。 秋刀魚のほかに太刀魚でも美味しい。

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肉詰め南瓜のオーブン焼き、銀杏あん

南瓜の上部1/4を切り取り、中の種とワタを取り除いたところに肉だねを詰め、オーブンで焼き上げます。

肉ダネは牛ひき肉をベースに、干し椎茸(みじん切り)、甘栗などを混ぜたもの。

肉詰め南瓜をオーブンで焼いてる途中に食べやすく裂いたキノコ類を加え、さらに焼きます。

一方、銀杏は殻から実を取り出し、茹でて薄皮をむいておく。

干し椎茸の戻し汁に出し汁を加えて調味し、水溶き片栗粉でとろみをつけ、最後に銀杏を加えて銀杏あんをつくります。

焼き上がった南瓜にこの銀杏あんをたっぷり流せば、歓声が上がります。

芋、栗、南瓜は不滅ナリ。

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りんごの甘煮入り、ゆず餅

代表的な桜餅は2種あると言われています。

ピンクの皮であんこを巻くタイプ(長命寺と呼ばれます)とモチモチの道明寺粉であんこを包むタイプ(関西風とも呼ばれます)。

この長命寺タイプのクレープのような生地を柚子の風味をつけてつくりました。

白玉粉が少量入るとモチモチした食感になります。

りんごは紅玉。鮮やかな赤い色の甘煮があんこ代わり。レモンの酸味が爽やかです。

手の平に乗るように小さく巻いて、重ねて盛ります。

軽くて爽やかな風味についつい、1本2本と手が伸びます。

本日は緑茶を合わせましたが、アップルティーも合うはずですよね。


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10月の料理教室

大きな災害を引き起こして台風は列島を駆け抜けていきました。

松山では雨は降りませんでしたが、10月とは思えぬ強風が吹き、庭のオリーブの木が大きく傾き、剪定せざるをえない状態に。

細い小枝のような苗木も10年たつと直径10㎝超えの立派な樹木になり、電動鋸でないと扱えない太さ、堅さです。

ときには、エアコンを使用する日もありますが、秋は深まっています。

庭の野葡萄もボチボチ貴腐化?(笑)

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今月は和食です。

季節の素材として、松茸、柿、菊花、大豆、ごぼう、椎茸、栗などが活躍。

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ブロッコリー、椎茸、鶏のささ身の秋の白和え

一つの鍋でブロッコリー、生椎茸、ささ身を蒸し煮にして下拵え。

別のボウルに作った白和えの衣と合わせて皿に盛ります。

秋らしく、角切りした柿と菊花を飾ります。

夏のイベントで企画した橋本美貴子さんのお皿に盛ると、優しい雰囲気になりました。

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鯛の切り身を観音開きにして、松茸を巻き、グリルで香ばしく焼く。

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鯛の松茸巻きの椀

焼いた松茸巻きを湯葉、さやいんげんと共に椀に入れ、汁を張る。

スダチを添えると“The 和食”!?

焼いた松茸巻きにスダチと醤油を添えれば、酒の肴。

秋の夜長、お出汁を取って、しみじみ汁を味わうのもいいものです。

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五目豆と豚肉の煮物

和食のスタンダードであり、食べてほしい野菜料理でもある五目豆。

しかし、地味な見た目か家族には不人気。

で、豚肉と合わせて煮込みました。

動物性タンパク質+植物性タンパク質=すごくおいしい。

残ったら、ジップロックに入れて冷凍しましょ。

もう一品欲しいときのお助けアイテムになります。

野菜と煮汁が残ったら、醤油とみりんを足してけんちん蕎麦で食べることを教えてくれたのは東北出身の友人でした。なつかしー。

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こんな風にスープ皿に盛ると、オスマシな感じです。

豚肉に溶き辛子をつけても美味。

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渋皮煮の栗入り抹茶チョコレートケーキ

主役は渋皮煮。

ドーンと入れましょう。

渋皮煮作りの手間が報われます。

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栗+抹茶=よくある組み合わせ。

以前からこれにチョコレートを入れたかったのです。

ビターな抹茶チョコレートを発見し、加えました。 それにしても製菓材料の進化はすごい。

以前なら焼き菓子に抹茶を加えるとどうしても色も香りも飛んでいたのに、きれいな抹茶カラーも香りも保持されています。

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一番悩ましいのは、栗が堂々と主張できる切り分け方かも。


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9月の料理教室

夏の余韻を残しつつも、日暮れが驚くほど早まってきています。

9月はイタリアン?+フレンチ?=南欧風とも呼べる内容です。

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ズッキーニのフリッタータ、スィートセミドライトマト添え

フリッタータはイタリア版オープンオムレツ。小さなフライパンで焼き上げます。

本来はオーヴンで焼くフリッタータを、より手軽に魚焼きグリルで。

粗熱が取れたフリッタータを切り分け、スィートセミドライトマトと合わせるとシャンパンが欲しくなる?かも。

今月はスィートセミドライトマトをつくり、多用しました。

厚さが一段落したこの時期、最盛期のミニトマトで自家製セミドライトマト、おススメです。

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スィートセミドライトマト

ミニトマトを2つに切り分け、種を取り除き、砂糖を振り、バジルとニンニクで風味をつけたオリーブオイルを振る。(↑焼成前のみずみずしい状態)

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120℃のオーブンで1時間焼いてから加熱を止め、そのままオーブンに置く。

軽く乾燥させ、トマトの旨味を凝縮。(↑焼成後、乾燥した状態)

冷蔵庫で5日ほど保存可能。トマトソースに加えてさらに旨味を加えたり、ピザのトッピングにも。 別名『キャンデイード・トマト』なので、そのままパクパク食べてしまう。

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スィートセミドライトマトにカッテージチーズを詰め、ヒマワリの種を飾る。

こんな風にアペリティフにも使えます。

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絹皮茄子とりんごのサラダ、ゴルゴンゾーラチーズソース添え

水ナスよりも美味しいと思っている(私見デス)絹皮茄子とりんごとセロリを合わせて、オリーブオイルと混ぜてサラダを作ります。 いただく直前に牛乳と合わせたゴルゴンゾーラチーズのソースをかけて、メリハリの効いたサラダに。

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プロバンス風ロールキャベツ、スィートセミドライトマト添え

オーブンで焼き上げるロールキャベツ。 

フィリングはひき肉にオリーブとエルブ・ド・プロバンスをたっぷり加えたもの。 液状のソースのかわりに、スィートセミドライトマトをアクセントにしました。

お手軽な割にちょっと豪華な見栄え?!

暑さが残る季節に煮込まないロールキャベツ、おススメです。

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無花果のパフェ

無花果のジェラート+ホイップクリーム+無花果のピュレ+グラノーラ。

4層にして、パフェに仕立てました。

無花果の品種にもよりますが、きれいなピンク色のジェラートで華やかになりました。

一口目はジェラートを味わい、その後に、ロングスプーンでグラスの底までざっくりと混ぜて楽しんでいただきます。

添えたお茶は無花果の葉とレモンバーベナを合わせたもの。

秋が深まり、これらの木々ももうすぐ剪定の季節を迎えます。

 


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器・つくる人使う人展⑤あとがき

器・つくる人使う人展8/2~8/12

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1年をかけて準備してきた企画が無事終了しました。

会場に足を運んでいただいた皆様、こちらのサイトを見ていただいた皆様、御礼申し上げます。

この展示会にいたる過程を、企画立案者でありファシリテーターとして私たちをまとめてくれたギャラリー・リブアートの米田満千子さんが「ごあいさつ」として文章にしてくれました。


ごあいさつ

料理研究家・池内久江と岡田智恵・遠藤愛・中村智子・橋本美貴子の4人の陶芸家によるコラボレーション「器つくる人つかう人」展が1年の準備期間を経て、ようやく開催の運びとなりました。

モノづくりのプロ達は、まだ見ぬ誰かに届けるために、日々、作品を作り続けています。たった一人の「わたし」から不特定多数の「あなた」へ。

殊に、作家性を強く打ち出している作家にとって、制作とはなんて孤独な営みなのだろう。様々な作品展で同世代の陶芸家と交流する中で、幾度となく、そんなことを思うことがありました。

ならば、<無数のあなた>の照準を、思い切って、器を「つかう」プロの目線に合わせてみたら、一体どんなことが起こるだろう。わたしのそんな、好奇心と思いつきから生まれたのがこの企画です。

何もかもが手探りだったある日、池内さんが、自身の蔵書の中から、作家の一人一人に向けて、写真本を持参してくださいました。アート、デザイン、ファッション、建築… 池内さんの豊かな見識と芸術全般における興味の広さ、何より、とびきりチャーミングな大人の遊び心を彷彿とさせるセレクト。企画が本格的に始動したのはこの時からでした。

会場の通路には、蔵書と共に、そこからインスピレーションを受けた作家たちの作品の一部を展示しています。 ぜひ、本のページへのージをめくってみてください。どれもとても面白い内容ですし、作家たちとの交流の中で、池内さんがとても早い段階で、それぞれの本質的な魅力を見抜いていたことがよくわかります。

それから、それぞれがそれぞれの個性を見失うことなく、全力で応答した、作家たちの根性の賜物である、愛すべき器たちもぜひ、ご覧下さい。その器のひとつが、日々の暮らしの小さな潤いとして、たった一人の「あなた」のもとへ届くといいな。

ギャラリー・リブアート 米田満千子


過大なる評価をいただき、恥ずかしいような嬉しいような。

面の皮の千枚張りとのそしりは免れないかもしれませんが、この文章をいただいただけで今回の企画の1年は報われたと思っています。 大切な宝物です。

買い手は「好き」「きらい」でモノを選びます。

売り手は「売れる」かどうかで選びます。

つくり手は自分の「好き」をかき集め、自分の技量の拙さを時には呪いながら、カタチにして、「選ばれるとき」を待ちます。

私は実際にモノをつくることはできませんが、「つくり手」側にいて、器たちが「選ばれていく」場面に立ち会えて、幸せでした。

大人に、大人になったら、大人だからこそ使いたい器。

甘くて、ちょっとエッジが効いてて、ホントに実直な器。

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岡田智恵

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遠藤愛

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中村智子

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橋本美貴子

4人の「根性の賜物」の一部です。

進化は続きます。

 


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器・つくる人使う人展④盛付け・カレー編

器・つくる人つかう人展終了しました。

8月10日の盛付け講座の報告です。

主菜:チキン・テッカ・マサラ(インド風チキンカレー)

胡瓜のライタ、ココナッツチップス、パクチー添え

副菜:ミニトマトのスウィートマリネ

デザート:マンゴープリン、ココナッツミルク添え

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ミニトマトのスウィートマリネ

ミニトマトを湯むきして、うずらの卵と共に砂糖が少し多めのマリネ液に浸けたものです。バジルの葉を添えています。

器は遠藤愛さんのもの。

器展:カレー④

器展:カレー⑤

チキン・テッカ・マサラ

インドカレーならではのスパイシーな香りと、生クリームとバターがたっぷり加わったコクが美味しいチキンカレー。

胡瓜のライタは、インドカレーに必ず添えられるようなヨーグルトベースのサラダ。ココナッツチップスはカリッとした食感を楽しんでいただくために。

黄色いごはんは、日本のうるち米+タイ米を合わせてパラッとした食感を、ターメリックとバターで黄色く艶のある色で少し非日常なごはんに。

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ピンクの皿は、今回の展示会のために遠藤愛さんが焼いてくれました。

悩んでは試作を繰り返し、この作品が完成しました。

皆様の食卓を華やかにしてくれることを願っています。

器展:カレー、テーブル②

イベント会場のテーブルには4人の作品それぞれで召し上がっていただきました。

器展:カレー③

マンゴープリン、ココナッツミルク添え

デザートはマンゴープリン。

カレーの晩餐を締めくくる?のにおススメの一皿。

真夏のカレーと器の祭典は無事終了。

盛付け講座にご出席くださった皆様、ありがとうございました。


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器・つくる人使う人展③盛付け・伊予さつま編

器・つくる人使う人展8/2~8/12

無事終了しました。 盛付け講座の報告です。

8/2 『伊予さつま編』

器展:伊予さつま①

伊予さつまの前菜として『夏の乾物サラダ』を4人の作品に盛りました。

カレー皿としてだけでなく、総菜を盛る皿としても活用していただければと考えました。

『夏の乾物サラダ』材料紹介。

ゆがき大根、干しきくらげ、豚しゃぶしゃぶ用肉、ミニトマト、枝豆。

器展:伊予さつま⑥

4人の陶芸家の紹介です。

器展器展・盛付け講座・19年8月

『伊予さつま』盛付け中。

器展:伊予さつま④

奥の白い椀と手前の雲形皿は遠藤愛さんの作品。

黒い花モチーフの皿は岡田智恵さんの作品。

器展:伊予さつま⑤

奥のグレイの椀は中村智子さん、薬味をのせた皿は橋本美貴子さんの作品。

『伊予さつま』は本来、まかない食的な食べ物だと思います。

でも、こんな風な「オスマシな盛付け」をしてもいいのではと思い、献立に組みました。

『伊予さつま』

材料:鯛、麦味噌、ねり胡麻

薬味:胡瓜、大葉、茗荷、つきこんにゃく、みかんの皮

器展:伊予さつま②

皆様のテーブルはこんな風。

器展:伊予さつま③

裏方は(器つくる人がつかってる!)てんてこ舞い。

器展:伊予さつま・デザート③

器展:伊予さつま・デザート②

岡田智恵さんの器

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遠藤愛さんの器

デザートは『豆乳レアチーズケーキ、山桃のソース添え』

豆乳も山桃も地味な素材ですが、演出次第で華やかになります。

会場盛り上がり、主催者一同安堵しました。


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7月の料理教室

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とけい草と半夏生を生けて盛夏を愛でる。 手前左にある姫冬瓜は今月の教室で活躍。

7月の料理教室は夏の素材で「日本のごはん」。

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じゅんさい、小海老、長芋の酢の物

秋田の名産品「じゅんさい」と松山地域で「より海老」と呼ばれる小エビ、角切りした長芋をポン酢でいただきます。

「じゅんさい」はスイレン科の多年生水草。松山でもスーパーマーケットで入手できます。

樽舟に乗って、じゅんさいの若芽を手でひとつずつ収穫する様子を見ると、有り難い気持ちになります。

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鱧と枝豆の揚げ春巻き、梅だれ添え

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祇園祭の話が出始めると鱧の季節。 茹でた枝豆と小さく切った鱧を並べて、シガレット状に巻いて揚げました。 鱧入りなので梅干しの果肉を叩いて梅だれを添えました。

季節を愛でる大人の春巻きになれば、嬉しい。

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蒸し茄子とアボカドのサラダ

茄子もトウモロコシも電子レンジで下拵え。

あっさり味にコクを加えるのはアボカド。火の前に立たないでも作れる一皿です。

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冬瓜のソーキ汁

冬瓜は冬の瓜という表記なのに、旬は夏という野菜。

本来は長さが40㎝越えの大きな素材ですが、近年は品種改良で「姫冬瓜」と呼ばれる小ぶりなサイズが出回るようになりました。

沖縄を訪れたことのある方ならご存知の『ソーキ汁』や『ソーキそば』。

自分でつくると、長年にわたり受け継がれてきた意味がよくわかります。

厳しい暑さに、食欲も落ちる季節。 体の底から力が湧いてきそうな栄養たっぷりの食です。

昆布、豚肉(スペアリブ)、野菜(冬瓜・椎茸)、鰹節。

旨味たっぷりの汁で夏を乗り切りましょう。

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ココナッツミルクのわらびもち、マンゴー添え

電子レンジでつくるわらび餅。 透明感と独特のコシを求めて、加熱+混ぜるを繰り返します。 意外と力がいるので、当惑気味の方々も食べると納得。

つるんとした舌触りと歯ごたえを楽しむために、ココナッツミルクとマンゴーと共に召し上がっていただきました。


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器・つくる人使う人展②陶芸家紹介

器・つくる人つかう人

陶芸家4人と料理家の1年

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器を持っている人は陶芸家、鍋を持ってるのは料理家。

実はみんな緊張しているので、年長者は場をほぐさなくちゃとおチャラけている。💦

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盛付け講座で使う器たち。今回の展示会で初登場のものばかり。

大皿はカレーの講座で、碗(中鉢)は伊予さつまの講座で使います。

4人の陶芸家の方々と、料理をしたり、打ち合わせをしているうちに、「製作の合間に彼女たちがしたいことは何かしら?」と思うようになりました。

毎日つくるものとは少し違った視点で、何かを感じたり、なごんだり、刺激を受けたいのではないかしら・・・と。

で、本棚を眺めて、選んだ本4冊。

眼や手先や体をギュッと集中力を高めてつくる作業を考えると細かい文字が続くものは負担。ゆったりと想像力を膨らませるような写真本がいいのではと考えました。

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Casa Barragan

齋藤 裕著  TOTO出版

メキシコの建築家Luis Barraganの作品集。

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この本を見つけたとき、本当にびっくりした。

pink!がこんなにシックとは。

日頃、白や黒のシックな器をつくる遠藤愛さんに、この本を手渡しして

『ねぇ、ピンクの器つくってみない?』

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えんどう窯 遠藤愛

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Magnus Englund & Chrystina Schmidt

TRANSWORLD JAPAN INC

北欧のデザインのインテリア、雑貨、住宅を紹介。

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「砥部焼」と言えば、「重いし、見慣れた定番柄で、近頃出番がない。」という声をよく耳にします。

でも、シンプルでカッコイイ器つくれる人いるんです。

彼女にお願いしたことは『より軽く、クールな器』。

ミニマリズムに流れるだけでなく、ちゃんと甘さもあります。

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studio ecco   中村智子

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内藤こづえ作品集

株式会社 扶桑社

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1991年に渋谷西武で開かれた内藤こづえ(現在は日比野こづえ)のアートコスチューム展を中心に構成されている。

以前は着物デザイナーだったという岡田智恵さんにピッタリと思って選択。

岡田さんの作品はPop!多彩!元気をくれる!

『カワイイだけじゃない大人の器にはほろ苦い、ちょっと毒が必要?』などど語り合いました。

「夏だし、サボテンってカワイイよね。」なんて要望にもチャンと応えてくれました。

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atelier chie      岡田智恵

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ジョージア・オキーフとふたつの家

バーバラ・ビューラー・ラインズ&アガピタ・ジュディ・ロペス

株式会社KADOKAWA

アメリカの画家ジョージア・オキーフとニューメキシコの家を題材に彼女の後半生を物語った本。

ページをめくる度にオキーフの世界に深く埋もれていく感覚に陥る。

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橋本さんの作品はファンタジーという形容詞がぴったり。でも、それだけではなく核はパッション(情熱?)にあふれている。

いつもやわらかな微笑みを絶やさない彼女がつくる「大人の器」、手に取ってみてください。

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橋本美貴子

4人の陶芸家と4冊の本。

大人の写真本、回し読み!成果はいかに?

 


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