春の陽だまりの中、早春の素材を使って食卓を囲む。
そんな光景を夢見て、組み立てたメニューです。
クラムチャウダー&ポップオーバー
春のスープといえばクラムチャウダー。
たまには、オーソドックスなスープを丁寧に作る。
ニューイングランド風ならば、クラッカーを添えるのでしょうが、
今回はポップオーバーと一緒に。
ポップオーバー(p0pover)
クラムチャウダーを食べた時にポップオーバーを初めて体験。
そのムクムクと盛り上がった姿と、軽い食感に感動し、この組み合わせが定番となりました。
調べると、その起源はヨークシャープディングにあるという。
イギリスで、ローストビーフ&ヨークシャープディングを食べたときは、落胆のほうが大きく、
今はpopover派。
ゆったり過ごすブランチにそえるのも、オススメ。(右側の写真)
蕪、文旦、モッツアレッラチーズのサラダ
トマトのカプレーゼを旬の蕪で。
文旦の酸味がすべてを繋いで、さわやかで透明感のある味わいに。
アボカドを加えるとボリュームアップ。
豚肉のポワレ、レモンバターソース
フライパンひとつで仕上げる一皿。
レモンバターソースの隠し味が妙技です。
ストロベリームースとラズベリーのコンフィチュールの二層仕立て
器の底にラズベリーを、その上に苺のムースをのせて、ちょっと贅沢なデザートに。
この印象的なデザートは苺、ラズベリーの華やかなピンクという色あってのもの。
苺の季節に万歳。
暖冬とはいうものの、寒い日はさむい。
土鍋の使用頻度が一番高い季節。
鍋だけではなく、煮込み料理にも使って、卓上で取り分けると、
温かさも共有している気がします。
今月は中華を鍋仕立てにしました。
初めてですが、器を紹介します。
手前、折敷の上に置いた皿左下から時計回りに。
花唐草リム皿 真喜屋修
銀彩深鉢 谷井直人
楕円二色小皿 古川章蔵
白磁高台 有田一真窯
黒土鍋 土楽窯
左手奥(土鍋の横)
市松ミニそば猪口 九谷青窯
花器 宮内太志
チタンアイスバケツ SUS gallery
お鍋のときに、困るのがお玉&取り箸入れ。
手もとにあったアイスペール(バケツ)を採用したらこれが意外と◎。
金属という素材のシャープさ、適度の重みと扱いやすさ。
テーブルをぐっと引き締めてくれた気がします。
土鍋は15年以上使用して、底にヒビは入っていますが、日々活躍してくれています。
揚げ牡蠣のもずく酢仕立て
老酒風味の甘酢でもずくを和え、揚げた牡蠣と共にいただく。
昔、ホテルの中華で食べてこの組み合わせに感激したのを思い出し、作ってみました。
意外なようで、納得の味なんです。
もやしと豆苗のナムル
淡白な素材同士で、いくらでもいただけるナムルです。
面倒ですが、もやしのひげ根を取り除くとワンランクUPな一品に。
鶏肝の中華風煮込み
鶏のレバー&ハツを老酒と生姜で香りづけして甘辛く煮込んで、
最後に花椒(中国山椒)を振る。
『肝類は家庭で料理したことがない。』と言われる方もかなりいらっしゃいましたが、
面白がってくださった方もいて、こういう提案もたまにはいいのかなぁ~とホッとしたり。
肉団子と白菜の煮込み
中華のスタンダード『獅子頭鍋』をアレンジしました。
肉団子は、豚ばら肉を手切りして丸めたもの。
干帆立と干椎茸をベースにスープをつくり、白菜、竹の子と共に煮込んでいます。
それなりに手間はかかりますが、深い味わいが応えてくれます。
食べた後も、体の芯から温まっている、そんな一品。
酒粕のパルフェ、オレンジマリネ添え
甘酒をいただくことも多い季節に、酒粕を使ってデザートを。
パルフェはアイスクリームより少しやわらかめの氷菓。
季節の柑橘を添えて供すると、和の素材も洋のルックスに。
で、遅れてほんのり酒粕の香りが口の中に広がるのです。
教室を月の前半に設定していることもあり、12月は『おせち』ではなく、
『クリスマス料理』を希望される方が多く、教室ではほぼ毎年12月はクリスマスに向けての内容です。
もっとも、12月の前半は、おせちの材料が揃えにくいという現実もあります。
今年のクリスマスの主菜は『ローストビーフ2015 』などと気張ったタイトルをつけてしまいました。
楽しんでいただけたら幸いです。
北欧風、サーモンとビーツのサラダ、クリスプブレッドと共に
ビーツが入ると味も、色も一変しますが、“食卓の華”となってくれる有難い素材です。
北欧を旅するとかならずや目にするクリスプブレッド。(黒パンや全粒粉のクラッカーで代用可。)
サーモン+ビーツ+サワークリーム=北欧!? 私の勝手なイメージです。
赤ピーマンのムース、トマトのクーリ
赤ピーマン(パプリカ)は本来夏の野菜ですが、やはりクリスマスらしい色ということで選択。
今やスタンダードなフランス料理として知られるこのムース。
私はこのトマトのクーリと合わせたものが好きです。
白野菜のグラタン
里芋、カリフラワー、長ネギ、蓮根という白い野菜ばかりのグラタン。
モッツアレラとゴルゴンゾーラチーズを散らし、生クリームをかけて焼いたもの。
主菜は決まってるけど、添える野菜料理に迷ったときのお助けの一皿となってくれます。
ローストビーフ 2015
牛肉の赤身を低温のオーヴンで約1時間焼いてから、フライパンで焼き色を付け、アルミフォイルで包み保温する。
従来のフライパンで焼き色を付けてから、オーヴンで仕上げる方法とは全く逆の手順。
この方法を知ってから、赤身肉のしっとりした美味しさにびっくり。
グレービーソースではなく、粗めの岩塩がおススメ。 変化をつけるためにわさびクリームも添えています。
霜降り肉ならごく薄切りが好きでしたが、この赤身肉なら1cm弱の厚さで切り分けていただけるとgood!
焼リンゴのアーモンドプラリネ、ヴァニラアイスクリーム添え
暖かいデザートってとても贅沢!と思っています。
このデザートはシンプルで美味しい。 15年来のお気に入り。
この寒い季節にみんなで歓声を上げながら召し上がっていただきたい一皿です。
『今年は秋というのに暖かいですね。』と言葉を交わしつつも
庭の木々は紅葉の季節を過ぎ、日々はらはらと葉を落としています。
寒さに向かう季節に体調を整えるべく?
中華のような韓国のような薬膳料理を少し取り入れてみました。
秋刀魚の春巻き
塩焼きした秋刀魚の中骨を除いて、きのこ、葱の巻いたものを揚げました。
スダチを一振りして、かじると、秋刀魚の香ばしさがあふれます。
ほうれん草と南瓜のナムル
茹でたほうれん草と南瓜をナムルにして、春巻きに添えました。
鶏の薬膳スープ
参鶏湯をベースに当地で入手可能な材料(ナツメ、クコの実、陳皮)を使って鶏の腿肉をスープにしました。
朝鮮人参がなくても、薬膳スープはできます。
愛媛県在住の石田誠さんの鮮やかなブルーのスープ皿、ナツメやクコの実と引き立てあってイトウレシ。
炒り黒豆と薩摩芋の焼きおにぎり、サムジャン添え
先月好評だった炒り黒豆、今月は、焼きおにぎりにしてみました。
サムジャンは韓国風甘味噌。
あえて小さく小さくおにぎりを結んでいます。
秋の杏仁豆腐
ぶどう、柿、あんこ、紅葉。 日本の秋の素材ばかりですが、
杏仁豆腐は懐が深いようで、すべて受け入れてくれます。
今月は、和食。
お米、きのこ、栗、豆、素材も秋本番。
ずいきと蟹の甘酢和え
松茸のフライ
人参と炒り黒豆の味噌きんぴら
前菜3種盛。
ずいき(芋茎)は里芋類の葉柄部分。 最近、産直コーナーなどでよく見かけるので、採用してみました。
サクサクした歯ごたえが楽しい。
松茸はカナダ産(笑)。でも豪華な?キモチに。
黒豆を電子レンジで炒ることが好評。 地味ながら記憶に残る味ではないかしら。
むかごと銀杏、焼き舞茸ごはん
むかご(零余子)の土っぽい香りがアクセントになります。
舞茸は香り、歯ごたえを味わうために、グリルで焼いてから炊き上がったごはんに加えます。
銀杏はごはんに艶と華やぎを。
秋鮭の焼き浸し
フライパンで鮭を焼き、下茹でした栗も焼いてみました。
薬味入り大根が鬼おろしのおかげで、予想以上の表情を出してくれます。
栗の渋皮煮入りパンプディング
気合を入れて渋皮煮を作ったものの。。。という状況を想定しての提案です。
生地はパンの分量はかなり抑え目で、材料は卵、砂糖、牛乳、バニラ。
あくまで主役は渋皮煮。 『栗のテリーヌ』のような形に仕立てました。
かなりのボリュームでしたが、皆様完食。 ありがとうございました。
9月はフランス・プロバンス地方を中心とした南仏料理です。
Tapenade タプナード
南仏の代表的ペースト。成分は黒オリーブ、アンチョビ、ケッパー、にんにく、松の実、オリーブオイル。 日本でいうところの“ビールに枝豆?” のごとく供される。
塩分強めながら、好評でした。
ガルバンゾ(ひよこ豆)と蛸のソッカ風
南仏の名物料理にsocca(ソッカ)というガルバンゾの粉を水で溶いてクレープ状に焼いたものがあります。
このガルバンゾの粉はなかなか手に入らないので、ガルバンゾを塩茹でにしたものを潰して、みじん切りにした蛸と合わせてパンケーキ状(おやき?)に焼いてみました。 ワインがススミマス。
ガルバンゾとベーコンのグリーンサラダ
塩茹でしたガルバンゾでもう1品。 ベーコンってお豆と合うんです。 簡単だけどじわっとおいしい。
牛肉のプロバンス風煮込み
牛肉を赤ワイン風味のトマトソースで煮ました。 プロバンス風と名乗っていますが、活躍するのは
“愛媛産のブラッドオレンジピール”!
少量ですが、実にいい仕事してくれるんです。♥
無花果の赤ワインコンポートゼリー
イチジクを赤ワインで煮て、煮汁をゼリーにしました。 すっかり秋色の大人のデザートになりました。
昼過ぎには、花は閉じてしまう睡蓮。
早朝からの庭仕事で汗だくになって、花と共に池に浸りたくなる。
苗を植えて5年目。毎年、小さな実はつけるものの落果してしまう柘榴。
ここまで大きくなったのは初めて。
今年こそ、食べられるかなぁ?
気温は34度。
蝉も(現在はクマゼミ全盛)鳴き疲れたらしく、つかの間の静寂。
トンボも休憩中。
めまいがしそうなほどの日差しの中、庭の主役は蛙から蝉へ。
7月はドライカレーを中心に、内容を組み立てました。
剣先イカのマリネ
小型でやわらかい剣先イカが店頭に並ぶ季節。
オリーブオイルで軽く炒めた野菜とサッとゆでた剣先イカを合わせています。
絹皮茄子と枝豆のジンジャーオイル和え
愛媛の特産(水ナスよりも美味しいと思っている)絹皮茄子を熱いジンジャーオイルで和えていただきます。
お漬物のような?サラダのような?
絹皮茄子のサクッとした食感を楽しんでみてください。
グリル南瓜のサラダ
南瓜にオリーブオイルをからませてグリルで焼くと香ばしくて甘いのです。
いんげんと茹でた海老と合わせると、ボリューミーで華やかなサラダになります。
カレーに合わせ、少量のマスタードとヨーグルトでさわやかに。
ドライカレー
キーマカレーの手法をベースに、毎度いろいろ改良を加え、私なりに作っています。
スパイシーでありつつ、家庭で食べたい味。
ターメリックライスを添えて供せば、『カレーパーティー』ができるかも。
ココナッツ風味のパンナコッタ、桃のマリネ添え
カレーの後は、涼やかなデザートを。
ココナッツの香りのパンナコッタに旬の桃をマリネして盛りました。
6月は紫陽花。
子供の頃は、その重い頭(花)が雨にうたれて、うなだれた姿に見え、悲しい気持ちになったものです。
今は、従来のてまり型に咲くタイプの他に、ガクアジサイ、ヤマアジサイ、西洋種もあります。
夏が近づくとともに、咲く花の種類も減っていく中、庭を華やかにしてくれる有難い存在です。
6月は軽やかな中華をめざして構成しました。
夏のアボカド豆腐
絹ごし豆腐とアボカドをペーストにし、うずらピータンと枝豆を添えました。
ビールにもシャンパンにもGood!
蒸し鶏ときゅうりの和え物
きゅうりの切り方に一工夫。 蒸し鶏の展開料理。
帆立貝柱の揚げ団子
鶏と豚のひき肉をつなぎに、帆立貝柱を角切りにして揚げました。
葉っぱで包んで、花椒塩、香菜、レモンと共に。
鶏の雑穀粥
丁寧にした処理した鶏もも肉と雑穀米をコトコト煮ると、カラダに浸み込む美味しさ!
新生姜でつくる、ジンジャーエールとジンジャーアイスクリーム
高知から立派な新生姜が届きました。
新生姜ならではのこのキレイなPINK!を楽しんでいただきたく、ジンジャーエールに。
新生姜のピューレもアイスに混ぜて、『1粒(?)で2度おいしい。』
ヤマモモ(山桃)が実り始めました。
山桃は雌雄異株。 風媒花である。
実付きはその年の気候に左右される。
しかし、最低限の肥料と剪定で、毎年立派に実をつけてくれる。
日差しが日ごとに厳しくなる季節に、雑草引きの手を止めてふと見上げると、赤いまんまるの果実は、実に愛らしい。
苗を植えて5年。 高さは4メートルを越えて、虫もつきにくい。
しかし要スペース。 現代の住宅には不向きかも。
今回は約1.2㎏採集。 実を洗って、重量の30%の砂糖を加え、1晩置いてから煮る。
アクを取り除いてから、弱火で約20分煮る。 直径2.5cmほどもあった実は二回りほど小さくなるがキレイな赤いコンポートが出来上がる。 保存瓶に移し、冷蔵庫へ。
ジャムのようなとろみはつかないので、ヨーグルトと合わせて食べています。 素朴な味で、さくらんぼの種を噛んだような香りがします。
呑み助はウオッカやジン(写真はキルシュ)で割って、食前酒に。