今月は、和食。
お米、きのこ、栗、豆、素材も秋本番。

ずいきと蟹の甘酢和え
松茸のフライ
人参と炒り黒豆の味噌きんぴら
前菜3種盛。
ずいき(芋茎)は里芋類の葉柄部分。 最近、産直コーナーなどでよく見かけるので、採用してみました。
サクサクした歯ごたえが楽しい。
松茸はカナダ産(笑)。でも豪華な?キモチに。
黒豆を電子レンジで炒ることが好評。 地味ながら記憶に残る味ではないかしら。

むかごと銀杏、焼き舞茸ごはん
むかご(零余子)の土っぽい香りがアクセントになります。
舞茸は香り、歯ごたえを味わうために、グリルで焼いてから炊き上がったごはんに加えます。
銀杏はごはんに艶と華やぎを。

秋鮭の焼き浸し
フライパンで鮭を焼き、下茹でした栗も焼いてみました。
薬味入り大根が鬼おろしのおかげで、予想以上の表情を出してくれます。

栗の渋皮煮入りパンプディング
気合を入れて渋皮煮を作ったものの。。。という状況を想定しての提案です。
生地はパンの分量はかなり抑え目で、材料は卵、砂糖、牛乳、バニラ。
あくまで主役は渋皮煮。 『栗のテリーヌ』のような形に仕立てました。
かなりのボリュームでしたが、皆様完食。 ありがとうございました。
9月はフランス・プロバンス地方を中心とした南仏料理です。

Tapenade タプナード
南仏の代表的ペースト。成分は黒オリーブ、アンチョビ、ケッパー、にんにく、松の実、オリーブオイル。 日本でいうところの“ビールに枝豆?” のごとく供される。
塩分強めながら、好評でした。

ガルバンゾ(ひよこ豆)と蛸のソッカ風
南仏の名物料理にsocca(ソッカ)というガルバンゾの粉を水で溶いてクレープ状に焼いたものがあります。
このガルバンゾの粉はなかなか手に入らないので、ガルバンゾを塩茹でにしたものを潰して、みじん切りにした蛸と合わせてパンケーキ状(おやき?)に焼いてみました。 ワインがススミマス。

ガルバンゾとベーコンのグリーンサラダ
塩茹でしたガルバンゾでもう1品。 ベーコンってお豆と合うんです。 簡単だけどじわっとおいしい。

牛肉のプロバンス風煮込み
牛肉を赤ワイン風味のトマトソースで煮ました。 プロバンス風と名乗っていますが、活躍するのは
“愛媛産のブラッドオレンジピール”!
少量ですが、実にいい仕事してくれるんです。♥

無花果の赤ワインコンポートゼリー
イチジクを赤ワインで煮て、煮汁をゼリーにしました。 すっかり秋色の大人のデザートになりました。

昼過ぎには、花は閉じてしまう睡蓮。
早朝からの庭仕事で汗だくになって、花と共に池に浸りたくなる。

苗を植えて5年目。毎年、小さな実はつけるものの落果してしまう柘榴。
ここまで大きくなったのは初めて。
今年こそ、食べられるかなぁ?

気温は34度。
蝉も(現在はクマゼミ全盛)鳴き疲れたらしく、つかの間の静寂。
トンボも休憩中。
めまいがしそうなほどの日差しの中、庭の主役は蛙から蝉へ。
7月はドライカレーを中心に、内容を組み立てました。

剣先イカのマリネ
小型でやわらかい剣先イカが店頭に並ぶ季節。
オリーブオイルで軽く炒めた野菜とサッとゆでた剣先イカを合わせています。

絹皮茄子と枝豆のジンジャーオイル和え
愛媛の特産(水ナスよりも美味しいと思っている)絹皮茄子を熱いジンジャーオイルで和えていただきます。
お漬物のような?サラダのような?
絹皮茄子のサクッとした食感を楽しんでみてください。

グリル南瓜のサラダ
南瓜にオリーブオイルをからませてグリルで焼くと香ばしくて甘いのです。
いんげんと茹でた海老と合わせると、ボリューミーで華やかなサラダになります。
カレーに合わせ、少量のマスタードとヨーグルトでさわやかに。

ドライカレー
キーマカレーの手法をベースに、毎度いろいろ改良を加え、私なりに作っています。
スパイシーでありつつ、家庭で食べたい味。
ターメリックライスを添えて供せば、『カレーパーティー』ができるかも。

ココナッツ風味のパンナコッタ、桃のマリネ添え
カレーの後は、涼やかなデザートを。
ココナッツの香りのパンナコッタに旬の桃をマリネして盛りました。
6月は紫陽花。
子供の頃は、その重い頭(花)が雨にうたれて、うなだれた姿に見え、悲しい気持ちになったものです。
今は、従来のてまり型に咲くタイプの他に、ガクアジサイ、ヤマアジサイ、西洋種もあります。
夏が近づくとともに、咲く花の種類も減っていく中、庭を華やかにしてくれる有難い存在です。

6月は軽やかな中華をめざして構成しました。

夏のアボカド豆腐
絹ごし豆腐とアボカドをペーストにし、うずらピータンと枝豆を添えました。
ビールにもシャンパンにもGood!

蒸し鶏ときゅうりの和え物
きゅうりの切り方に一工夫。 蒸し鶏の展開料理。

帆立貝柱の揚げ団子
鶏と豚のひき肉をつなぎに、帆立貝柱を角切りにして揚げました。
葉っぱで包んで、花椒塩、香菜、レモンと共に。

鶏の雑穀粥
丁寧にした処理した鶏もも肉と雑穀米をコトコト煮ると、カラダに浸み込む美味しさ!


新生姜でつくる、ジンジャーエールとジンジャーアイスクリーム
高知から立派な新生姜が届きました。
新生姜ならではのこのキレイなPINK!を楽しんでいただきたく、ジンジャーエールに。
新生姜のピューレもアイスに混ぜて、『1粒(?)で2度おいしい。』
ヤマモモ(山桃)が実り始めました。

山桃は雌雄異株。 風媒花である。
実付きはその年の気候に左右される。
しかし、最低限の肥料と剪定で、毎年立派に実をつけてくれる。
日差しが日ごとに厳しくなる季節に、雑草引きの手を止めてふと見上げると、赤いまんまるの果実は、実に愛らしい。

苗を植えて5年。 高さは4メートルを越えて、虫もつきにくい。
しかし要スペース。 現代の住宅には不向きかも。

今回は約1.2㎏採集。 実を洗って、重量の30%の砂糖を加え、1晩置いてから煮る。

アクを取り除いてから、弱火で約20分煮る。 直径2.5cmほどもあった実は二回りほど小さくなるがキレイな赤いコンポートが出来上がる。 保存瓶に移し、冷蔵庫へ。

ジャムのようなとろみはつかないので、ヨーグルトと合わせて食べています。 素朴な味で、さくらんぼの種を噛んだような香りがします。
呑み助はウオッカやジン(写真はキルシュ)で割って、食前酒に。
さわやかな風にうっとりしつつ、麦わら帽子を取り出す季節が到来。
ハーブやエディブルフラワーを育てている者には、庭からの贈り物に感謝する至福の時。
5月はイタリアン。
前菜は野菜を中心に構成。

フルーツトマトとモッツアレラチーズのカップ
ナスタチウム(金蓮花)入りグリーンサラダ
ホタルイカとブロッコリーのオリーブオイルマリネ

サルシッチャと空豆のフジッリ
サルシッチャはイタリア語でソーセージのこと。
豚ひき肉に数種のハーブを手でもみ込んで自家製のソーセージをつくると、予想以上の(たぶん)美味しさ。 季節の空豆、楽しい歯ごたえのヤングコーンと共にショートパスタと合わせてみました。

豚ヒレ肉のソテー、バルサミコ酢風味
豚ヒレ肉にベーコンを巻いてソテー。 バルサミコ酢とビーフブイヨンで蒸し煮してソースに。
人参と黄ピーマンの付け合せが好評でした。

サンドケーキ(sand cake)
その名のとおり、モソモソ?ホロホロ? 砂のような食感の焼き菓子。
素朴な英国菓子なんですが、もう20年以上焼いています。
『紅茶って美味しい。』としみじみ感じさせてくれます。
4月の料理教室は和食。
筍、蕗、山菜が旬をむかえ、糠や山椒の葉とともに、店頭に並びます。
『春には苦味(くみ)を盛る。』
大人たちが舌鼓を打ちながらほろ苦さを堪能する姿は、子供には理解しがたく、でも記憶の断片として残っていました。
穂先は切り落とし、時間をかけて糠や唐辛子と共に下煮し、幾層にも重なる皮をむき、ようやく食べられる竹の子。 塩をまぶして板ずりし茹でた後、冷水にさらしながら筋をむき、初めて美しい翡翠色の姿を見せる蕗。 茹で過ぎると巻いていた芽の先端が伸びてただのシダになってしまうこごみ。
いつもの暮らしとは少し違う速度で、素材と向き合う時間を慈しんでいただけるとうれしいです。

蕗の青煮

竹の子、蕗、春野菜のサラダ、塩麹ドレッシング

桜ごはん

牛肉の木の芽味噌巻、焼き竹の子添え

ヨーグルトムース、苺のバルサミコ酢マリネ添え
今月の初めには、庭仕事にダウンを着ていたのに、今は麦わら帽をかぶって草取りをしています。 料理の素材もどんどん初夏モード。 たぶん5月はイタリアン!?になります。
少し渋めの『花より団子』。
庭の花やグリーンは目を楽しませてくれますが、胃袋を満たす食材、早春編。
蕗、こごみ、クレソン。
小さな池の周りに苗を植えたら、根付き、毎年収穫しています。
気温上昇と共に、虫も大量発生するので、朝晩まだ寒さが残るこの時期だけの季節限定品。


蕗を下茹でして、筋を取り除くと“翡翠色”現る。
昔、ケーキの上に飾られていたアンゼリカを思い出す。 最近ほとんど見かけないけど、蕗も下ごしらえが面倒なので、忘れ去られていくのかしら。


『蕗の青煮』 『クレソンのお浸し、スライスアーモンド添え』

『蕗と竹の子とアサリのごはん』
山椒も芽吹いて、桜も満開。 昨日は燕を見かけました。
春めいて、庭がにぎやかになってきました。 スノードロップ、ミモザ、アネモネ、スズラン水仙。
放りっぱなしながらヒヤシンスも健気に咲いています。


春の気配を感じたら、飾るヒヤシンスの刺繍額。
庭仕事もしたいし、刺繍も刺したい。 それに春は眠い。