器・つくる人つかう人
陶芸家4人と料理家の1年
器を持っている人は陶芸家、鍋を持ってるのは料理家。
実はみんな緊張しているので、年長者は場をほぐさなくちゃとおチャラけている。💦
盛付け講座で使う器たち。今回の展示会で初登場のものばかり。
大皿はカレーの講座で、碗(中鉢)は伊予さつまの講座で使います。
4人の陶芸家の方々と、料理をしたり、打ち合わせをしているうちに、「製作の合間に彼女たちがしたいことは何かしら?」と思うようになりました。
毎日つくるものとは少し違った視点で、何かを感じたり、なごんだり、刺激を受けたいのではないかしら・・・と。
で、本棚を眺めて、選んだ本4冊。
眼や手先や体をギュッと集中力を高めてつくる作業を考えると細かい文字が続くものは負担。ゆったりと想像力を膨らませるような写真本がいいのではと考えました。
①
Casa Barragan
齋藤 裕著 TOTO出版
メキシコの建築家Luis Barraganの作品集。
この本を見つけたとき、本当にびっくりした。
pink!がこんなにシックとは。
日頃、白や黒のシックな器をつくる遠藤愛さんに、この本を手渡しして
『ねぇ、ピンクの器つくってみない?』
えんどう窯 遠藤愛
②
scandinavian modern
Magnus Englund & Chrystina Schmidt
TRANSWORLD JAPAN INC
北欧のデザインのインテリア、雑貨、住宅を紹介。
「砥部焼」と言えば、「重いし、見慣れた定番柄で、近頃出番がない。」という声をよく耳にします。
でも、シンプルでカッコイイ器つくれる人いるんです。
彼女にお願いしたことは『より軽く、クールな器』。
ミニマリズムに流れるだけでなく、ちゃんと甘さもあります。
studio ecco 中村智子
③
内藤こづえ作品集
株式会社 扶桑社
1991年に渋谷西武で開かれた内藤こづえ(現在は日比野こづえ)のアートコスチューム展を中心に構成されている。
以前は着物デザイナーだったという岡田智恵さんにピッタリと思って選択。
岡田さんの作品はPop!多彩!元気をくれる!
『カワイイだけじゃない大人の器にはほろ苦い、ちょっと毒が必要?』などど語り合いました。
「夏だし、サボテンってカワイイよね。」なんて要望にもチャンと応えてくれました。
atelier chie 岡田智恵
④
ジョージア・オキーフとふたつの家
バーバラ・ビューラー・ラインズ&アガピタ・ジュディ・ロペス
株式会社KADOKAWA
アメリカの画家ジョージア・オキーフとニューメキシコの家を題材に彼女の後半生を物語った本。
ページをめくる度にオキーフの世界に深く埋もれていく感覚に陥る。
橋本さんの作品はファンタジーという形容詞がぴったり。でも、それだけではなく核はパッション(情熱?)にあふれている。
いつもやわらかな微笑みを絶やさない彼女がつくる「大人の器」、手に取ってみてください。
橋本美貴子
4人の陶芸家と4冊の本。
大人の写真本、回し読み!成果はいかに?