今月の素材は、『たけのこ』。
4月の初めと月末では、店頭で見る筍のサイズも価格も大きく違ってきます。
今年は筍の当たり年という評判のとおり、愛媛の筍もきめが細かく、アクが少なかったように感じました。
竹の子とグリーンアスパラガスの煮びたし、ホタルイカ、黄味酢添え
竹の子の繊細さを味わうため、ごく薄切りにしてお出汁で煮る。
粗熱が取れたら、下茹でしたアスパラガスを加え、お出汁のうま味と合わせる。
黄味酢を添えると、コクが増し、いつものお惣菜からワンステップ上がる一皿に。
旬のホタルイカは、味も色合いも華やかにしてくれます。
春キャベツの牛肉巻
醤油で下味をつけた牛肉をやわらかい春キャベツの葉で巻いて、蒸し上げました。
芥子と醤油でいただきます。
あっさりとしてるので、ついつい箸がのびて、気がつくとキャベツ1玉分食べてしまっていたりも。
青豆ごはん
青豆と称される豆は、2月中旬から種類や産地を変えながら、売られています。
3月はうすい豆、4月はぶんど豆。5月はグリーンピースでしょうか。
子供の頃は、米+豆=違和感。
今は豆の甘さと緑色に感激。
器に大盛りにするのも、セルクルで抜いても絵になるごはんです。
揚げ竹の子の蟹あん
筍を揚げて、たっぷりの蟹あんをかけて、豪華な一皿に仕立てました。
新筍ならではのやわらかさ、繊細さを楽しむため、
今回は青豆ごはんにかけて召し上がっていただきました。
苺あんみつ
苺尽くしで和のデザートをつくりました。
苺白玉、抹茶寒天、生の苺、粒あんを器に盛る。
椅子に腰掛け、苺シロップをゆっくりと注ぐ。
苺の酸味がたっぷりの甘味を最後まで飽きさせず、
教室参加者全員完食。
月初は、散り始めた桜~八重桜~葉桜とこのひと月の間でさえ、
桜は姿も種も変え、その度に楽しみを与えてくれました。
そして最後は、桜茶でごちそうさま。
暖冬とはいうものの、寒い日はさむい。
土鍋の使用頻度が一番高い季節。
鍋だけではなく、煮込み料理にも使って、卓上で取り分けると、
温かさも共有している気がします。
今月は中華を鍋仕立てにしました。
初めてですが、器を紹介します。
手前、折敷の上に置いた皿左下から時計回りに。
花唐草リム皿 真喜屋修
銀彩深鉢 谷井直人
楕円二色小皿 古川章蔵
白磁高台 有田一真窯
黒土鍋 土楽窯
左手奥(土鍋の横)
市松ミニそば猪口 九谷青窯
花器 宮内太志
チタンアイスバケツ SUS gallery
お鍋のときに、困るのがお玉&取り箸入れ。
手もとにあったアイスペール(バケツ)を採用したらこれが意外と◎。
金属という素材のシャープさ、適度の重みと扱いやすさ。
テーブルをぐっと引き締めてくれた気がします。
土鍋は15年以上使用して、底にヒビは入っていますが、日々活躍してくれています。
揚げ牡蠣のもずく酢仕立て
老酒風味の甘酢でもずくを和え、揚げた牡蠣と共にいただく。
昔、ホテルの中華で食べてこの組み合わせに感激したのを思い出し、作ってみました。
意外なようで、納得の味なんです。
もやしと豆苗のナムル
淡白な素材同士で、いくらでもいただけるナムルです。
面倒ですが、もやしのひげ根を取り除くとワンランクUPな一品に。
鶏肝の中華風煮込み
鶏のレバー&ハツを老酒と生姜で香りづけして甘辛く煮込んで、
最後に花椒(中国山椒)を振る。
『肝類は家庭で料理したことがない。』と言われる方もかなりいらっしゃいましたが、
面白がってくださった方もいて、こういう提案もたまにはいいのかなぁ~とホッとしたり。
肉団子と白菜の煮込み
中華のスタンダード『獅子頭鍋』をアレンジしました。
肉団子は、豚ばら肉を手切りして丸めたもの。
干帆立と干椎茸をベースにスープをつくり、白菜、竹の子と共に煮込んでいます。
それなりに手間はかかりますが、深い味わいが応えてくれます。
食べた後も、体の芯から温まっている、そんな一品。
酒粕のパルフェ、オレンジマリネ添え
甘酒をいただくことも多い季節に、酒粕を使ってデザートを。
パルフェはアイスクリームより少しやわらかめの氷菓。
季節の柑橘を添えて供すると、和の素材も洋のルックスに。
で、遅れてほんのり酒粕の香りが口の中に広がるのです。
教室を月の前半に設定していることもあり、12月は『おせち』ではなく、
『クリスマス料理』を希望される方が多く、教室ではほぼ毎年12月はクリスマスに向けての内容です。
もっとも、12月の前半は、おせちの材料が揃えにくいという現実もあります。
今年のクリスマスの主菜は『ローストビーフ2015 』などと気張ったタイトルをつけてしまいました。
楽しんでいただけたら幸いです。
北欧風、サーモンとビーツのサラダ、クリスプブレッドと共に
ビーツが入ると味も、色も一変しますが、“食卓の華”となってくれる有難い素材です。
北欧を旅するとかならずや目にするクリスプブレッド。(黒パンや全粒粉のクラッカーで代用可。)
サーモン+ビーツ+サワークリーム=北欧!? 私の勝手なイメージです。
赤ピーマンのムース、トマトのクーリ
赤ピーマン(パプリカ)は本来夏の野菜ですが、やはりクリスマスらしい色ということで選択。
今やスタンダードなフランス料理として知られるこのムース。
私はこのトマトのクーリと合わせたものが好きです。
白野菜のグラタン
里芋、カリフラワー、長ネギ、蓮根という白い野菜ばかりのグラタン。
モッツアレラとゴルゴンゾーラチーズを散らし、生クリームをかけて焼いたもの。
主菜は決まってるけど、添える野菜料理に迷ったときのお助けの一皿となってくれます。
ローストビーフ 2015
牛肉の赤身を低温のオーヴンで約1時間焼いてから、フライパンで焼き色を付け、アルミフォイルで包み保温する。
従来のフライパンで焼き色を付けてから、オーヴンで仕上げる方法とは全く逆の手順。
この方法を知ってから、赤身肉のしっとりした美味しさにびっくり。
グレービーソースではなく、粗めの岩塩がおススメ。 変化をつけるためにわさびクリームも添えています。
霜降り肉ならごく薄切りが好きでしたが、この赤身肉なら1cm弱の厚さで切り分けていただけるとgood!
焼リンゴのアーモンドプラリネ、ヴァニラアイスクリーム添え
暖かいデザートってとても贅沢!と思っています。
このデザートはシンプルで美味しい。 15年来のお気に入り。
この寒い季節にみんなで歓声を上げながら召し上がっていただきたい一皿です。
『今年は秋というのに暖かいですね。』と言葉を交わしつつも
庭の木々は紅葉の季節を過ぎ、日々はらはらと葉を落としています。
寒さに向かう季節に体調を整えるべく?
中華のような韓国のような薬膳料理を少し取り入れてみました。
秋刀魚の春巻き
塩焼きした秋刀魚の中骨を除いて、きのこ、葱の巻いたものを揚げました。
スダチを一振りして、かじると、秋刀魚の香ばしさがあふれます。
ほうれん草と南瓜のナムル
茹でたほうれん草と南瓜をナムルにして、春巻きに添えました。
鶏の薬膳スープ
参鶏湯をベースに当地で入手可能な材料(ナツメ、クコの実、陳皮)を使って鶏の腿肉をスープにしました。
朝鮮人参がなくても、薬膳スープはできます。
愛媛県在住の石田誠さんの鮮やかなブルーのスープ皿、ナツメやクコの実と引き立てあってイトウレシ。
炒り黒豆と薩摩芋の焼きおにぎり、サムジャン添え
先月好評だった炒り黒豆、今月は、焼きおにぎりにしてみました。
サムジャンは韓国風甘味噌。
あえて小さく小さくおにぎりを結んでいます。
秋の杏仁豆腐
ぶどう、柿、あんこ、紅葉。 日本の秋の素材ばかりですが、
杏仁豆腐は懐が深いようで、すべて受け入れてくれます。
今月は、和食。
お米、きのこ、栗、豆、素材も秋本番。
ずいきと蟹の甘酢和え
松茸のフライ
人参と炒り黒豆の味噌きんぴら
前菜3種盛。
ずいき(芋茎)は里芋類の葉柄部分。 最近、産直コーナーなどでよく見かけるので、採用してみました。
サクサクした歯ごたえが楽しい。
松茸はカナダ産(笑)。でも豪華な?キモチに。
黒豆を電子レンジで炒ることが好評。 地味ながら記憶に残る味ではないかしら。
むかごと銀杏、焼き舞茸ごはん
むかご(零余子)の土っぽい香りがアクセントになります。
舞茸は香り、歯ごたえを味わうために、グリルで焼いてから炊き上がったごはんに加えます。
銀杏はごはんに艶と華やぎを。
秋鮭の焼き浸し
フライパンで鮭を焼き、下茹でした栗も焼いてみました。
薬味入り大根が鬼おろしのおかげで、予想以上の表情を出してくれます。
栗の渋皮煮入りパンプディング
気合を入れて渋皮煮を作ったものの。。。という状況を想定しての提案です。
生地はパンの分量はかなり抑え目で、材料は卵、砂糖、牛乳、バニラ。
あくまで主役は渋皮煮。 『栗のテリーヌ』のような形に仕立てました。
かなりのボリュームでしたが、皆様完食。 ありがとうございました。
めまいがしそうなほどの日差しの中、庭の主役は蛙から蝉へ。
7月はドライカレーを中心に、内容を組み立てました。
剣先イカのマリネ
小型でやわらかい剣先イカが店頭に並ぶ季節。
オリーブオイルで軽く炒めた野菜とサッとゆでた剣先イカを合わせています。
絹皮茄子と枝豆のジンジャーオイル和え
愛媛の特産(水ナスよりも美味しいと思っている)絹皮茄子を熱いジンジャーオイルで和えていただきます。
お漬物のような?サラダのような?
絹皮茄子のサクッとした食感を楽しんでみてください。
グリル南瓜のサラダ
南瓜にオリーブオイルをからませてグリルで焼くと香ばしくて甘いのです。
いんげんと茹でた海老と合わせると、ボリューミーで華やかなサラダになります。
カレーに合わせ、少量のマスタードとヨーグルトでさわやかに。
ドライカレー
キーマカレーの手法をベースに、毎度いろいろ改良を加え、私なりに作っています。
スパイシーでありつつ、家庭で食べたい味。
ターメリックライスを添えて供せば、『カレーパーティー』ができるかも。
ココナッツ風味のパンナコッタ、桃のマリネ添え
カレーの後は、涼やかなデザートを。
ココナッツの香りのパンナコッタに旬の桃をマリネして盛りました。
さわやかな風にうっとりしつつ、麦わら帽子を取り出す季節が到来。
ハーブやエディブルフラワーを育てている者には、庭からの贈り物に感謝する至福の時。
5月はイタリアン。
前菜は野菜を中心に構成。
フルーツトマトとモッツアレラチーズのカップ
ナスタチウム(金蓮花)入りグリーンサラダ
ホタルイカとブロッコリーのオリーブオイルマリネ
サルシッチャと空豆のフジッリ
サルシッチャはイタリア語でソーセージのこと。
豚ひき肉に数種のハーブを手でもみ込んで自家製のソーセージをつくると、予想以上の(たぶん)美味しさ。 季節の空豆、楽しい歯ごたえのヤングコーンと共にショートパスタと合わせてみました。
豚ヒレ肉のソテー、バルサミコ酢風味
豚ヒレ肉にベーコンを巻いてソテー。 バルサミコ酢とビーフブイヨンで蒸し煮してソースに。
人参と黄ピーマンの付け合せが好評でした。
サンドケーキ(sand cake)
その名のとおり、モソモソ?ホロホロ? 砂のような食感の焼き菓子。
素朴な英国菓子なんですが、もう20年以上焼いています。
『紅茶って美味しい。』としみじみ感じさせてくれます。
4月の料理教室は和食。
筍、蕗、山菜が旬をむかえ、糠や山椒の葉とともに、店頭に並びます。
『春には苦味(くみ)を盛る。』
大人たちが舌鼓を打ちながらほろ苦さを堪能する姿は、子供には理解しがたく、でも記憶の断片として残っていました。
穂先は切り落とし、時間をかけて糠や唐辛子と共に下煮し、幾層にも重なる皮をむき、ようやく食べられる竹の子。 塩をまぶして板ずりし茹でた後、冷水にさらしながら筋をむき、初めて美しい翡翠色の姿を見せる蕗。 茹で過ぎると巻いていた芽の先端が伸びてただのシダになってしまうこごみ。
いつもの暮らしとは少し違う速度で、素材と向き合う時間を慈しんでいただけるとうれしいです。
蕗の青煮
竹の子、蕗、春野菜のサラダ、塩麹ドレッシング
桜ごはん
牛肉の木の芽味噌巻、焼き竹の子添え
ヨーグルトムース、苺のバルサミコ酢マリネ添え
今月の初めには、庭仕事にダウンを着ていたのに、今は麦わら帽をかぶって草取りをしています。 料理の素材もどんどん初夏モード。 たぶん5月はイタリアン!?になります。
行きつ戻りつ、春がやって来ています。 まずは食材から。
今月は、ほぼ?中華です。
蛤と春野菜のサラダ
竹の子、グリーンアスパラガス、うど、人参、白きくらげ、ベビーリーフを 西京味噌と練りごまをベースにしたドレッシングで。
葱のみじん切りと松の実を最後に振ると中華になります。
特大サイズの蒸し蛤を添えるとリッチな?一皿に。
イカと豚肉のだんごの蒸しスープ
イカと竹の子をペーストにし、豚ひき肉と混ぜてお団子にします。
器にお団子を入れ、スープを流し、器ごとせいろに並べ蒸すと澄んだ極上のスープが味わえます。
仕上げに五香粉をふります。
トマト酢豚
豚肉とトマトだけ、竹の子はほんの少量。
素材の数を抑えてシンプルにつくる酢豚が好きです。
酒の肴にも(ロゼワインがおススメ!)ごはんのおかずにもなると思い、菜の花ごはんを添えました。
セサミタルト、文旦のヨーグルトソース
既成のタルト台を使ってお手軽デザート。 アーモンドクリームは手作りで、ゴマをふんだんにのせて焼きました。
文旦も収穫は終盤となり、名残惜しいけど、ヨーグルトとすごく合うのでぜひお試しを。
まだまだ寒い2月。
『かぶら蒸し』から着想して『かぶら鍋』を中心とした内容です。
『ちぢみほうれん草と生椎茸、湯葉のおひたし』
季節限定の甘く味の濃いちぢみほうれん草。干し湯葉と合わせました。
『鶏せせりの塩麹揚げ、サツマイモチップス』
せせりは鶏の首肉。独特の歯ごたえが美味しい。
細身の薩摩芋を薄くスライスして揚げています。
「ビールがほしい!」の声多し。
『かぶらなべ(蕪鍋)』
入手しやすい鯛の切り身でつくります。
九条葱、ゆりね、しめじ、水菜、葛きり。 蕪は皮をむいてすりおろしています。
薬味は柚子の皮の千切りとわさび。
「おなか、いっぱい!」と言いつつ、全員、締めのお雑炊完食。 頼もしい!
『チョコレートトババロア、オレンジマリネ添え 』
2月は和食の内容ですが、なんといってもヴァレンタイン月なので。
柑橘の美味しい季節。 オレンジをコアントローでマリネして添えました。
オレンジピーラーが一番注目の的だったような。。。