10月の料理教室
2023/10/30
秋の素材が出揃ってきました。
今月は和食。 鱧、松茸、栗、銀杏、葡萄、キノコ…
豊かな実りに感謝しつつ、楽しくワイワイと教室を開くことできました。
松茸の鱧巻き椀
和食の世界では『松鱧』と呼ばれる、黄金の組み合わせ!
全国区的には高級料理の響きもありますが、実は瀬戸内地域ではスーパーマーケットでも入手できる鱧。
小さくカットして下茹でされたものを、梅肉を添えて食べるのが一般的。 私見ですが、これは京都の料亭が流行らせたのでは?と思っています。
私が子供の頃は、特別な高級魚ではなく、甘辛いタレで付け焼きにしたり、すり身をお団子にしてお椀にしたりしていました。
今回は The和食のお椀仕立てにして、鱧未経験の方にも楽しんでいただけたらと考えました。
松茸の軸を細切りにして鱧の身で巻き、楊枝で留める。銀杏は殻から実を取り出し、茹でて薄皮も除く。松茸の傘の部分は食べやすく切る。
バーナーで鱧巻きと松茸の傘を焼くと、香ばしさが立ってさらに美味しい。 だし汁にこれを入れて静かに煮ると出来上がり。
椀に盛り、たっぷりのスダチを振って召し上がっていただきました。 具材に目が行きがちですが、鱧から美味しい出汁でています。
茄子、マスカット、茗荷の胡麻酢
蒸した茄子の色がキレイで思いついた一皿。
皮をピーラーで剥き、電子レンジで蒸すと透明感のある薄緑色に。 マスカットを思い出し、胡麻酢と合わせてみると◎。茗荷が全体をキリリと締めてくれました。
大根と梨のサラダ
大根とセロリを細切りにして塩を振って出てきた水分はを絞る。梨は細切りし水菜は食べやすい長さに切る。 野菜を混ぜ、塩、胡椒、太白ごま油で和える。 菊の花びらを散らすとあっさりした秋のサラダに。
豚スペアリブと椎茸、栗の煮込み
骨付き肉はちょっと豪華なキモチにしてくれる。 肉にかぶりつき、栗もいただこう。 下支えは干し椎茸。砂糖と醤油で甘辛く煮たら、ごはんがススム我らが日本の味。
「栗は美味しいけど、手間がねー」が毎回の話題。
プライバシー尊重が最優先の結果、代々引き継がれていた知恵や経験が分断されてしまったのか?
キッチンで孤独に、栗や銀杏の殻剥きをすることが好きな人ばかりではないはず。 少しずつ周りの人を巻き込んで、共同作業の愉しみを伝えていく方法を見つけたい。 1年に1度の栗仕事。後何回、栗仕事ができるかしら?と考えるようになってきました。
マロンバタークリームのクッキーサンド
毎年栗のお菓子を試作して、今年はこんな風に。
渋皮煮も20年ほど毎年煮ています。 時間も手間もかかるのですが、栗を見つけるとその姿(形)ゆえ?「よくぞここまで育ってくれた!」と言う思いにつき動かされてしまうのです。 今年はバニラで香り付けしてみました。
教室のデザートは自分でつくる『買えない味』。
お菓子屋さんで買えないからこそ自分でつくる意味がある。
失敗しても、学びがある(笑)、「お菓子やさんてスゴイ!」
マロンバタークリームは市販品と生栗を煮て裏ごししたものとバターを合わせたもの。
焼いたサブレに挟むとマロンサンドに、オープンにしてクリームを絞るとモンブラン風になります。 栗でココロもオナカもいっぱいになっていただきました。
お菓子を盛ったのはアンティークのデルフトタイル。いつかこんな風に盛ってみたいとの念願かないました。
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