3月の料理教室
2021/3/21
冬の寒さが残る中、気がつくと足元ではじんわり春が這うようにひろがってきている。
生ける花も、三つ叉→水仙→ヒヤシンスと移っていく。
花器は伊予市在住、岡田智恵さんの作品。
2月末に九州から届いた筍。
このサイズが可愛くて撮ってみたけど、やはりアクはある。糠で下煮にして、皮をむくと可食部分は6cmほど。 今、筍の下煮をする人は限られている。
一年中、水煮の竹の子はあるけど、これから『新物』の水煮竹の子が出回る。今年は近所のスーパーで、「松山・湯山産」と明記した物も発見。水煮を活用して、身構えることなく季節を味わう一皿になればとの提案。
水煮竹の子は出汁で煮ておくと、いろいろと展開可能。冷蔵庫で3日ほど保存できるのでお試しください。
竹の子、うど、ホタルイカの酢味噌和え
水煮の竹の子を1cm角切りして、出汁で煮ておく。1cm角切りしたうどと空豆を水気をきった竹の子と共に酢味噌で和える。ホタルイカをのせ、穂しそを飾る。
ピンクの高台は砥部の中村智子さん作。
https://www.Instagram.com/studio_ecco
この高台の美しい形に魅せられ、pinkで依頼。
桜の季節に使いたい。イチゴをのせたい。緑の野菜も映える。男性が使っても恥ずかしくないピンクです。
鯛と千切り野菜の椀
グリルで焼いた鯛に季節の野菜の千切り(長葱、うど、人参、ブロッコリースプラウト)をたっぷりのせ、塩と酒で調味した出汁を注ぎいれます。
鯛の潮汁椀を、つくりやすい切り身で、今のカタチでできたらと考えました。
鯛の皮の香ばしさも味わうために、仕上げに皮目をバーナーで焼いて椀にいれる。香ばしさが加わった出汁もホントおいしい。
白い器は砥部の遠藤愛さんの作品。
https://www.Instagram.com/endo_gama
うどん鉢より小さく、煮物椀より大きいというわがままサイズでつくってくださった物。
和食も洋食も合う、懐の深い器。
鰻丼盛ったら、おすまし顔に、映えました。
うどと豚肉の炒め物
独活(うど)は山菜。どちらかというと東日本で食されることが多いので、「うどの大木」というフレーズでは知っていても、現物を見たのは初めてという方も。
でもこのあたりでも、ちょっと郊外の森を歩けば、見つけられるのです。もちろん、近所のスーパーでも販売されています。
和食のアク取りの手段は、塩、酢、水が代表的。
うどの料理の前には酢水(もしくは水)をご用意ください。
今月の料理は、『竹の子の酢味噌和え』、『鯛と千切り野菜の椀』でうどを使用しています。この料理ではうどの中心部分の白くやわらかい部分を使います。 残った周りの産毛が生えたような堅い皮を千切りにして、きんぴらのような料理にしました。 豚肉を加えると残り物処理?ではない、立派な一皿に。
春らしい軽やかさを出したくて、塩麹と山椒の実で味付け。
酒の肴にも、お弁当のおかずにも。
春野菜と牛肉のサラダ
竹の子の旬はわかめがとれる時期と重なり、この素材あわせを『出会いの味』などとも称されます。
ここに、菜の花、スナップエンドウを加え、焼いたステーキ肉を角切りして(お箸で食べられるサイズ!)盛ります。ドレッシングはわさびを加えた醤油風味。
竹の子やわかめそして牛肉。噛み応えもあり、男子にもうけるサラダです。
たらこと玉子のごはん
炊飯器に米と通常の量の水を入れ、1cm幅に切ったたらこをのせ、酒を振る。炊飯器の蓋を閉め、普通に炊く。
炊き上がったら、溶き卵を流しこむ。
再び炊飯器の蓋を閉め、5分ほど置き、しゃもじでごはんをさっくり混ぜる。
料理と言えるのか?心配をよそに、絶賛の嵐!
「下宿生に教えます!」とか。。。
たらこのピンク、玉子の黄色、木の芽を添えれば、『春のごはん』できました。
オレンジチーズケーキ
まだ寒さが残る時期に、おうちならではの温かでトロリとしたデザートを。
オレンジの果肉を取り出す手間はかかりますが、生地つくりは材料を混ぜて耐熱皿に流し、オレンジを並べ、オーブンで焼き上げるだけ。
ほんのり温かい状態で食べると、ツルッと溶けるように優しい甘さで満たされます。
冷蔵庫で冷やして、また違う味わいも楽しめる、1粒で2度美味しいデザート。(私見です)
オレンジの皮も有効活用してオレンジティーに仕立てました。
柑橘の季節も終盤戦。 愛媛の柑橘“せとか”で実践したとの報告!も嬉しい。