23年2月の料理教室
2023/2/23
2月は逃げる。
節分もとうに過ぎたけど、お気に入りの置物を登場させてみました。
旧暦の七十二候では立春から新年が始まります。
教室も毎年2月に初顔合わせ。
海老の松風
春菊の胡桃和え
松風とは和菓子の『松風』のような見た目の料理を言います。おせち料理の『鶏の松風』と同様に、型にすり身を詰め片面にケシの実を振って焼いたものです。
平安時代の歌人「在原行平」の『松風(待つ風)ばかりで浦さびし』と詠んだ話を取り入れ命名したという説もあります。
つまり『松風』は裏面(ケシの実の反対側)に何もない→裏さびしいから料理名に採用?したということでしょうか。
でも海老を選んで、裏に開いた海老を敷き込んですり身を詰め、ケシの実を振って焼き上げるとグッと華やかに変身します。
型で焼き上げ、重石をかけて、切り分ける。 両面使いで盛ればなお楽しい。これからのお花見弁当、来年のおせちへのヒントにしていただけると嬉しい。
春菊は大人になるとしみじみ美味しい。 すり鉢で煎った胡桃を摺り、醤油で調味する。 茹でた春菊を和えて出来上がり。
淡緑の空豆は初物を素揚げしたもの。赤い海老の松風、濃緑の春菊。 往く冬を惜しみつつ、咲き始めた梅に頬ゆるむ頃です。
牡蠣と蕪のおろし椀
今が旬の蕪を使い尽くす。
蕪は大胆に厚く皮をむき、実を六角形に切り取る。この実の厚さを二等分しやわらかくなるまで茹でる。蕪1個分はすりおろし、蕪の葉は茹でて細かくペースト状に叩く。
下茹でした蕪を出汁で煮て、しめじも加え、蕪のすりおろしと蕪の葉も加えとろみをつける。
一方、下洗いした牡蠣に小麦粉をまぶし、フライパンで両面カリッと焼く。
椀に蕪を入れ、煮汁を注ぎ、牡蠣をのせ、柚子の皮を天に盛る。
寒さの残る日、身体の内側から温まります。
蕪の皮、せせり、キクラゲ、豆苗、金柑の炒め物
蕪の皮、使います!
実と葉を煮物で使った後の皮。千切りし塩ひとつまみ振って、出てきた水分を絞っておく。
鶏のせせりは軟骨と脂を取り除き、食べやすい大きさに切り塩麹で下味をつけ、香付けに生姜を千切りにする。 生のキクラゲは細切り。豆苗も3cm長さに切り、金柑は薄い輪切り。
フライパンに油を熱し、蕪の皮を薄く焼き色がつくまで炒めたらボウルに取り出し、フライパンに少量の油を入れてせせりと生姜を炒める。せせりに7割ほど火が通ったら、キクラゲ、炒めた炒めた蕪の皮を加更に更に炒め、薄口醤油少々で味付けし、金柑の半量混ぜ、火を止める。
器に盛り、残りの金柑を散らす。
ごはんのおかずにもなりますが、この歯ごたえはやはり酒の肴。
寒い季節には、冷たいサラダより温かい炒め物の方が身体にスーッと入っていく気がします。
土鍋で鰤ごはん
土鍋にごぼうと舞茸を入れ下味をつけ、お米をのせ出汁を注ぐ。 強火にかけ、湯気が上がってきたら蓋を開け、しゃもじで具材を具材をよく混ぜ蓋をして弱火にし13分加熱。火を止め、そのまま10分蒸らす。
炊き上がりに合わせて、照り焼き用に下味を漬けておいたブリを魚焼きグリルで焼く。
蒸らしが終わった土鍋に焼いた鰤をのせ、素揚げしたゆり根、茹でたいんげんを散らし、最後に柚子の皮を散らす。
土鍋を使うだけで、少し特別感でます。
りんごのガトーショコラ、りんごのヨーグルトクリーム
2月はバレンタイン月間。
楠田さんのりんご柄の器も使いたい。
だからガトーショコラにりんごの甘煮をのせて焼き、りんごの甘煮の一部をペースト状にしてホイップしたクリームと水切りヨーグルトを混ぜ冷凍庫へ。
濃厚なガトーショコラを味わいつつ、シャリシャリしたヨーグルトクリームでリセットを繰り返してゆく。
この器を見つけてから、『りんご尽くしで遊びたい』と妄想を膨らましていました。
りんごの器、りんごのスウィーツ、りんごの紅茶、りんごのティーコーゼ。
頭の中は子供のまま。
冬の素材が楽しめるのもあとわずか。
2023年冬、美味しい思い出できましたか?
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