12月の料理教室
2021/12/26
今年のリースはちょっと地味目。
乾燥に強いオーストラリア原産の植物を多く使っています。
12月はクリスマスメニューです。
数年前からリクエストをいただいていた「テリーヌ」を主菜にしてメニューを組み立てました。
「テリーヌ」とは本来、陶器製や鋳鉄製の容器のこと。これを使った料理もテリーヌと呼ばれます。正式には容器のまま供した物だけがテリーヌ、より正確にはテリーヌ・ド・パテ(terrine de pâté)であり、型から出すとただのパテとなるそうです。
一般的には型に生地を流し入れ、焼成または冷やし固めたものをテリーヌ、またはパテと呼んでいることが多く、ちょっと混乱しやすいですね。
今回は最もよく知られた「テリーヌ」の一皿「パテ・ド・カンパーニュ」(田舎風パテ)をつくりました。
『この料理は最低3日かかります』と説明を始めると、教室の空気がピタッと止まります。(笑)
1日目:素材をマリネする
2日目:素材を合わせ、型に流して焼成、重しをかけて1晩置く。
3日目:型からテリーヌを取り出し、切り分ける。
たくさんの手間を考慮しつつも、「おもしろそう!」と思っていただけたら嬉しい。
たとえ料理しなくても、レストランで「テリーヌ」に出会ったとき、少し新たな感覚で向き合えると思うのです。
今月は「パテ・ド・カンパーニュ」に時間をかけるため、他のお皿はなるべくシンプルに仕上げられるものをと考えました。
amuse
ミックスナッツ&オリーブ、純胡椒風味
たらこペーストのサンドイッチ
ザクロのスパークリングウォーター
オードブル前のお楽しみに、簡単なアミューズです。
ミックスナッツとオリーブをシャープに辛い純胡椒(乾燥前の生胡椒の塩水漬)とオリーブオイルで和えたもの。
クリームチーズと合わせたタラコをトーストした薄切りパンでサンドし一口サイズにカット。
グレナデンシロップ、石榴の実、ソーダでつくるノンアルのドリンクがテーブルを華やかにしてくれました。
冷製オードブル
カリフラワーと海老のタンバル
茹でたカリフラワーとセロリ+ディルをマスカルポーネチーズで和え、セルクルに詰め海老をのせ、いくらとセルフィーユで飾る。
赤・緑・白、クリスマスカラーの一皿。
温製オードブル
鴨、ゆり根、長芋のプティグラタン
市販品の燻製合鴨と下茹でしたゆり根と長芋を生クリームとピザ用チーズでグラタンに。
和の野菜を使うとその意外性が話題となります。
紫玉葱とフルーツのローストマリネ
紫玉葱とリンゴ、オレンジをスパイスとオリーブオイルで下味をつけ、オーブンで焼く。焼き上がったら、塩とバルサミコ酢で調味。
簡単だけど、重宝します。普通の玉葱でも作れますが、パーティーなら紫玉葱が目を引きます。
少し酸っぱくて、甘くて、スパイシー!様々なフルーツでお試しあれ。
木の実入り、パテ・ド・カンパーニュ
クレソンとマッシュルームのサラダ、紫玉葱とフルーツのローストマリネを添えて
「木の実入り、パテ・ド・カンパーニュ」はひき肉、豚バラ肉、鶏レバーに野菜&ハーブ、スパイス、塩、ポルトワインがベース。
今回のナッツは胡桃とピスタチオ。
この種の「テリーヌ」は本来、前菜として用意されるのですが、最初にこの肉料理が供されると私たちには重すぎると考えて最後のお皿にしました。
ベイクドオレンジ&ガナッシュクリーム
オレンジをカットして実を取り出し、オレンジの皮を器として実を戻し、オーブンで軽い焼き色がつくまで焼いて取り出す。好みでコアントローを少量振る。
チョコレートと生クリーム&バター&ミルクを合わせてホイップ。とろみがついたら、器に流し入れ入れる。
皿にベイクトオレンジを置き、ガナッシュクリームを盛る。 粉砂糖を振り、ピンクペッパーを散らせば、クリスマスデザートに。
チョコレートの追加トッピングは大人気。ブランデーと合わせて大人のデザートタイムにも。
コロナ禍の中、昨年に続き2度目のクリスマス料理の教室を開くことができました。 ご出席いただいた皆様ありがとうございました。
共通の目的に向かって助け合い、作業することの尊さ、有り難さ、楽しさを確認できたひとときです。
来年はもう少し気楽に、集えることを願っております。
皆様、よいお年をお迎えください。
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