2021年2月の料理教室
2021/2/20
2月は冬らしい力強い素材から、淡いはかなげな春の食材へと目が移っていく時期です。もう少し寒さを味わいたいような、明るい日差しを早く迎えたいような。
「鍋料理」を主菜としての内容です。たまには器の情報を。
あめ釉香味鍋 一志郎窯
赤漆椀 山岸厚夫
染付駒形皿 植山昌昭
ピーナッツ型小皿 岡田智恵
花器 高田かえ
ガラスピッチャー 荒川尚也
織部どら鉢 大沼道行
白釉中皿 石岡信之
鶏の松風、菜の花の胡麻和え、大根の柚子巻き、ゆり根
2月の口取り。
「口取り」とはおせち料理や会席料理で最初に出す料理。
ま、いわゆる「酒の肴」です。
おせち料理を作りながら、お正月にだけ食べる料理ではなく、おせちのノウハウを日常に持ち込めないかなと考えていました。
見た目や保存性のため、濃い味付けの印象が強いおせちですが、現代的な道具や考え方を取り入れて日々のごはんに。
鶏の松風はすり鉢の代わりにフードプロセッサーを、蒸し器ではなくオーブンで火入れしています。 扇面に切り分け串を刺せばおせちですが、今回は長方形に切っただけ。
菜の花は春待ちの気持ちを。ゆり根は冬ならではのほっこりした味わいを。
大根をスライサーで薄切りし、柚子の皮の千切りを巻いて保存容器に並べ、甘酢をかける。赤大根、白大根の2種でつくると互いにグッと引き立て合います。
大根は最近は様々な種があります。芯の部分が紅いもの、皮だけ紅いもの、みぞれ状に赤みがあるものなど。どれでも面白い。
1週間ほど保存できますが、薄い大根巻きなので、たぶんあっという間に消費します。
白菜とロマネスコのサラダ、大根とリンゴのドレッシング
この季節、冷蔵庫に鎮座している白菜。サラダにしても美味しい。
ロマネスコとスナップエンドウ、グリルでこんがり焼いた油揚げと合わせました。 鬼おろしでザックリと大根とリンゴをすりおろしてドレッシングをつくっています。お醤油を使っていないので、和にも洋にも使いやすいドレッシングです。
大根とハマチ(ブリ)の鍋
ハマチが大きくなったらブリ(鰤)と呼ばれる。天然のものをハマチと呼び、養殖のものをブリと呼ぶ。。。地域やお店によりこの魚は様々な解釈で名前がついています。
旬のこの時期、柵状の「ハマチ(ブリ)」が手軽に入手できるので、こんな鍋を考えました。
ハマチに塩を振り、20分置いてから水分を拭き取り、薄切りにする。
大根、長芋、人参。皮をピーラーでむき、スライサーで輪切りにする。柚子の皮は千切りにする。
鍋に食材の半量を層状に重ねる。底から大根、長芋、人参、ハマチ、柚子の皮の順に重ねたら、もう一度繰り返す。 昆布だしを注ぎ、沸騰したら弱火にして10分弱。薄切りだからすぐ完成。
葱と柚子の皮を天に盛り、柚子胡椒とポン酢を添えています。
昆布だしを追加して、〆は稲庭うどんで。お腹の中から暖まります。
ズッキーニチョコレートケーキ
2月はヴァレンタイン月刊なので。。。
世界中でヘルスコンシャスなお菓子が開発されている中、こんなチョコレートケーキを発見。 驚いたことに美味しい。(笑)
そう言えば、アメリカ人はお菓子やパンにズッキーニを結構使っている。 ズッキーニは主張が強くないけどコクがある。だからバター不使用でチョコレートケーキができるのですね。
教室参加の皆様の当惑顔にニマニマしつつ、試食タイムには『軽くて美味しい!』と絶賛されてしまいましたぁ。
見た目がちょいと寂しいので、クリームを添えてしまいましたが。
ピスタチオのグリーンでズッキーニ入りを思い出しながらご賞味ください。