11月は韓国、シンガポール、中国の料理から着想した料理。日本人の私が考えるので、それなりのアジア夢想料理です。
しかし、ひとそれぞれ好みがあって、その違いがはっきり出る素材のひとつが香菜(別名パクチー・シャンサイ・コリアンダーなど)。
今月の主菜はむかごを入れた鶏飯。 花椒のソースと香菜(苦手な方は三つ葉で代用)で召し上がっていただきました。
『菊花を食べる。』
四国地方ではあまり馴染みがないようですが、東北地方では日常的な素材。味は強くは主張せず、香りとキュッキュッとした歯ごたえを楽しむというものでしょうか。お浸しや甘酢浸けにして使われることが多いようです。
お刺身の添え(写真右下の小さな菊デス)として目にすることはあっても、買ってまでは・・・と。
晩秋となり、食卓に鮮やかな色のものが減っていく中、寒い地域で、目も口も楽しませたいとの思いがこの菊花を重宝する習慣になったのでは、とも想像します。 今月は地味に、そしてアクセントに菊花を使用。
菊花のがくをはずし、花びらをほぐして下茹でし、甘酢に浸けます。かなり日持ちがするので、食卓が醤油色で占められた時などの差し色にお使いください。
ほうれん草と柿のナムル
ほうれん草と柿のナムルに、前述の菊花の甘酢漬けをのせています。
ほうれん草が美味しくなってきました。もし見つかったら、ちぢみほうれん草を召し上がってみてください。寒い中、旨みをギュッと蓄えたような味です。
牡蠣のオイルマリネ
25年ほど前から作っているレシピ。
牡蠣を蒸煮して牡蠣ソース(オイスターソース)で調味。ローリエと赤唐辛子、サラダ油に漬けたもの。
牡蠣を好まれる方には、ド・ストライクな味。(笑)
ただ大きな大きな牡蠣もかなりミニチュアサイズになるのをご覚悟。
鶏のスープ
下拵えをすると、鶏と塩と水で本当においしいスープができます。
一口すすると、『地味滋養』とつぶやきたくなります。
帆立、蓮根、ゆり根の塩炒め、卵白ソース
白い素材ばかりを塩炒めして、皿に盛り、ネギ&生姜風味の炒めたメレンゲ(卵白を泡立てたもの)をのせます。 菊の花びらをアクセントに飾って。
華やかさと儚さで、女子受け?間違い無し!
秋の鶏飯
『鶏を煮る。』
スープが飲め、鶏肉本体も食べられ、スープは料理の出汁となる。
この鶏飯は”海南鶏飯”(ハイナンチーハン)をヒントに、秋の素材の零余子(むかご)を加えて、米を鶏のスープで炊いたものです。
花椒のソースと蒸し鶏とをからませて、(好みでパクチーも!)召し上がっていただきました。
カスタードプディング、プルーンの赤ワインコンポート&ホイップクリーム添え
こちらも20年以上作り続けているデザート。
家で作るデザートの究極?なカタチな気がします。
子供から大人まで大好きで、ほんのり温かくて、おかわりもできて?お茶でもデザートワインでもお供にできる。
みんなの笑顔を見るとまた作りたくなっちゃうデザートです。